【ゴールの条件③】現状の外_後編

今回の講義では「現状の外側にゴールを設定するコツ」について詳しく解説したいと思います。

ゴールを設定するコツ

現状の外側にゴールを設定するコツを2つご紹介します。

コツその① 桁数を上げる

あなたが「副業収入として毎月10万円稼ぐ!」ことをゴールに掲げたと仮定して解説します。

10万円という金額は大金ですが、1か月アルバイトすれば稼げないわけではありません。また収入の増加分だけでなく、支出の削減額も合わせて10万円の余剰金を捻出するという話ならば、家族で頭をひねり、一致団結すればきっと解決方法は見つかることでしょう。

覚えておいてほしいのですが、達成する前から「頑張ればなんとかなる気がする」のであれば、あなたが『ゴール』だと思っているものはゴールではありません

なぜならば、本当にゴールを「現状の外側」に設定しているならば、現状のあなたでは解決策がわからないのが自然だからです。

そこで提案です。もしあなたの設定したゴールが数字で表すことができるものであるならば、「桁数」を上げてみてください。

例えば「副業収入として毎月10万円」というゴールを設定したならば、「副業収入として毎月100万円」をゴールにしてみましょう。

実際のところ、インターネットで少し調査をすれば、副業収入で10万円稼いでいる人はウジャウジャ見つかるし、いろんな人がわかりやすい解決策を提示してくれています。

しかし「副業収入として毎月100万円」という話になると、見つかる情報もとたんに胡散臭くなり、目標を達成するまでの道のりをなんとなく理解することはできても「本当にそんなことできるの?」と疑心暗鬼になってしまうはずです。

つまり「副業で月100万円稼げるなんて嘘だと思う。」、「副業で月100万円稼ぐなんて、わたしには絶対に無理だと思う。」と反射的に思ってしまうようなゴールが「現状の外」にあるゴールです。

是非とも、居心地が悪くなるでゴールの桁数を上げてみてください。

コツその② 抽象度を変更する

今のあなたのゴールが数字で表すことのできないものだった場合、抽象度を上げてみることをおススメします。抽象度を上げることで、無理やりあなたのゴールを現状の外に追いやるのです。

例えば今のあなたのゴールが「来年こそは、日本一周旅行!」だとします。理解を深めていただくために、このゴールの抽象度を上げてみましょう。

まず「来年こそは」という時間について抽象度を変更してみましょう。目標を設定するとき人は無意識に、「頑張ればできそうな目標」を設定してしまいがちです。

そこで「来年」という締め切りを「3か月後」にしてみるのです。「来年ならできるかもしれないけど、3か月後までに達成する方法はわからない」と素直に感じることができたなら、ゴールを「現状の外」に設置することができた証拠です。

次に空間軸の抽象度を高くしてみましょう。「日本一周」を「世界一周」にしてみるのです。海外旅行にいったことがない人であれば、想像しただけで不安になるはずです。

「パスポートの有効期限は失効していないだろうか?」、「出入国手続きってどうするの?」、「何をもっていけばいいの?」、「危険な地域を避けるにはどうすればいい?」という具合に、わからないことを山ほど発見することができるはずです。

もしあなたが「世界一周旅行」に居心地悪さを感じたなら、まさしくゴールを現状の外側に設定することができた証拠です。

ちなみに、時間軸と空間軸の両面で抽象度を上げると、さらにゴールを現状の外に追いやることもできます。

そもそも「国内旅行」とか「海外旅行」という言葉自体、「現状の内側」にある未来です。そこで「宇宙旅行」というキーワードでゴールを広げてみるのです。

例えば「30年後、人類が火星に移住する頃に宇宙旅行を実現させる」というゴールはどうでしょうか?

そもそも旅費がいくらになるのかもわからないし、そういう未来が本当にやってくるのかすらわかりません。今想像できることといえば、「将来、宇宙旅行に挑戦できるほどの財力を所有している」ということぐらいだと思います。そのような「よくわからない」未来こそがまさしく「現状の外側にあるゴール」なのです。

さらに人間関係という軸で抽象度を上げてみましょう。「ひとりで旅行」するという枠を、「夫婦で旅行」、「家族で旅行」、「両親と旅行」という具合に広げてみるのです。

すると、世界旅行にいくための旅費は高くなるでしょうし、いろいろなハードルに邪魔されることは明らかです。もしあなたが「一人ならなんとかなると思ったけど、複数人だとちょっと難しいかもしれない」と思ったなら、現状の外側にゴールを設定することができた証拠です。

以上、「時間」、「空間」、「人間関係」という軸で抽象度を変更することで、現状の内側にあったゴールを無理やり現状の外に追いやる方法について解説しました。

現状に縛られる未来

「あなたは将来どうなりたいですか?」と質問に対して、「今勤めている会社の社長にないたいです。」というゴールを設定したとします。

さて、「今勤めている会社の社長」はゴールなのでしょうか?

実は「今勤めている会社の社長」はゴールではありません。なぜならば「今勤めている会社の社長」という目標は「現状の内側」にあるからです。

もちろん、勤め先が大企業であればあるほど出世が困難になることは理解しています。しかし努力が正当に評価され、業界の競争環境が現状を維持し、今と変わらない理想的な現状を積み重ねることができれば、あなたは社長になれるかもしれません。

「可能性は低いかもしれないが、頑張れば達成できるかもしれない。」という目標を「ゴール」や「夢」だと勘違いした先にあるのは、、、、もうおわかりですね?「これじゃない感」に絶望する未来です。(後ほど詳しく解説します。)

大事なことなので何度も繰り返しますが、ゴールとは「やりたいことで、かないそうにないこと」です。あなたのゴールは「今勤めている会社のなか」にも、「家庭のなか」にもないのです。

念のため補足しておきますが、「会社」や「家族」を否定しているわけではありません。

社会人にとっては特定の企業に入社することは過去ですし、その組織のなかで生きることも過去の延長線上の未来です。ですから「かないそうにない」というゴールの定義には当てはまらないということをお伝えしたかったのです。

もし「今勤めている会社の社長」という目標を『ゴール』だと勘違いすると、ますます現状に縛り付けられてしまう力が働くことは容易に想像できると思います。

リッチストラテジーの購入者にアンケートをすると、ほとんどの方が「今の自分を変えたい」といいます。もしその気持ちが本当なら「現状の内」(過去)ではなく「現状の外」(未来)に目を向けることが重要です。

現状の外にある未来

「未来は現状の外側に設定しましょう!」というメッセージは、耳にタコができるほど繰り返しても繰り返したりないほど重要なポイントです。

そこで今回の講義の最後に、現状の外側にゴールを設定することで得られるメリットをまとめておきたいと思います。

チャンスが見えるようになる

「人間の脳は重要だと思うものしか認識しない」ということは既に説明しました。

つまりわたしたちは、現状の外側に目を向ることではじめて現状の外側にある情報(ゴールを達成するために必要な情報)を認識することができるのです。

要するに「チャンスは『そこにチャンスがあるはず!』と信じる者にしか認識することができない」のです。【重要!!】

もし現状の外側にある情報(チャンス)を認識することができなければ、わたしたちの人生にはそれほど大きな変化はやってこないでしょう。

あなただってチャンスを認識したいですよね?もしチャンスを認識したいなら、ゴールは必ず外側に設定しましょう!

あなたが「現状の外側」にゴールを設定すれば、あなたの人生は大きく変わりはじめます。

なぜならば、ゴールを現状の外側に設定することではじめて、現状の外側にある「あなたの人生を変える情報」(チャンス、ゴールを達成するために必要な情報)を、あなたの脳が認識するからです。

ちなみに、そこにあるはずの情報を認識できないという不思議な現象を「スコトーマ」といいます。

スコトーマとは日本語に直訳すると「盲点」です。盲点とは医学用語として使われるのが一般的ですが、コーチング業界の用語でも用いられます。

MEMO

「目の前にあるはずのものが見えない!」という不思議な現象を体感してみたい方は、以下のサイトを参照してください。盲点の存在を簡単にチェックすることができます。(スマートフォンだと確認しずらいのでパソコンでチェックすることをおススメします!)

参考 盲点の調べ方NIDEC

ゴールを外側に設定しないかぎり、わたしたちはずっとスコトーマに悩まされることになります。要するに、「そこにあるはずのチャンス」に気づくことができなくなるのです。

悪いことはいいません。ゴールは現状の外側に設定しましょう。ゴールを現状の外側に設定すると、それだけでスコトーマが外れてチャンスが目に入るかもしれないからです。

わたしは難しい話をしているわけではありません。あなただって既に、スコトーマが外れた経験をしたことがあるかもしれませんよ?

例えばあなたやあなたの家族が妊娠したとき、はじめて電車の中にいる妊婦や、街中でベビーカーを押す人の存在が目に入るという経験をしたことはないでしょうか?

これまでまったく気にならなかったはずのベビーカーの機能などに、子どもが生まれそうになってから急に注意がいくような経験はないでしょうか?

「あの人(男)と、あの人(女)って付き合っているんじゃない?」というような噂を耳にしてから、当事者たちのコミュニケーションが無性に気になるという経験をしたことがないでしょうか?

過去のアルバイトの経験があるからこそ、自然と目に入ってしまう他人の仕草などはないでしょうか?

つまり人は「意識」することではじめて「認識」することができるのです。

ですからあなたが心の底から実現したいことが、仮に現状の外にあり「できそうもない」と思ってしまっても諦める必要はまったくないのです。

何があっても、現状の外にあるゴールから目線を動かしてはいけません。目線を下げなければ、少しずつゴールを達成するために必要な情報を認識できるようになります。

時代に乗り遅れない

現代人の生活を30年前の日本人に伝えても、ほとんどの人が信じてくれないでしょう。

なぜならば現代人の生活は、30年前の人たちの生活の現状の外にあるからです。

40年前の日本人はきっと「まさか、、、、ベルリンの壁が崩壊するなんて、、、、ソ連が崩壊するなんて、、、バブルが崩壊するなんて、、、インターネット接続が普及するなんて、、、パソコンよりもスマートフォンの普及率が高くなるなんて、、、、」という反応をするに違いありません。

現代先進国のインターネット商圏は、Apple、Google、Facebook、Amazonが牛耳っています。(中国を除く)この4社をAGFAと呼んだりもするぐらいです。

しかし恐るべきことに30年前には上記4社のうち3社は、この世に存在すらしていませんでした。

MEMO
  • Apple ⇒ 1976年創業
  • Google ⇒ 1998年創業
  • Facebook ⇒ 2004年創業
  • Amazon ⇒ 1994年創業

わたしたちの未来はいつだって「現状の外」にあるのです。

「現状の延長線上の未来」にゴールを設定することが、いかにハイリスクな行為であるか認識していただけましたでしょうか?

現状の延長線上の未来をどれだけ望んでも、社会の進化(?)がそれを許してくれない可能性が高いのです。

数十年後、現状の延長線上にあると思っていたはずの未来がなくなってしまったら、、、、、あなたはどうするのでしょうか?

例えば、「30年間尽くしてきた会社が定年間際になって倒産」、「職業そのものが、ほぼなくなる」という未来に直面すれば、誰だって大きな絶望を味わうはずです。

せっかくリッチストラテジーに出会ったのですから、現状の延長線上にある未来が「行き止まり」であることに気づく前に、あなたは現状の外側に目を向けるべきです。

最後に&次回予告

やりたいことで、かないそうにないこと」を設定することができましたか?

何度も繰り返しお伝えしているように、ゴールはすぐに見つかるとは限りません。

これまで学習を進めてきたあなたなら、ゴールを探すことを諦めるという愚行は犯さないはずです。なぜならば「ゴールはそこにあるはず」と信じる人にしか、じぶんのゴールは認識できないことを、あなたはすでに理解しているはずだからです。

説明しずらいのですが、ゴールが見つかった時は「これだ!間違いない。」という確信を得ることができます。しかしもし今の時点で「これだ!間違いない!」と確信できるほどのゴールが見つからなくても悲観しないでください。

「これをゴールにしてもいいのかな?」と疑心暗鬼になって立ち止まるぐらいなら、仮のゴールを達成してしまいましょう。仮のゴールの達成に近づくにしたがって、これまでまったく見えていなかったゴールの存在に気づくことができるはずです。

さて、次回はゴールについて「よくある質問」を紹介し、それらの疑問に答えることで、あなたのゴールに対する理解を深めていただこうと思います。お楽しみに!

ゴールは大事!

「これかな?」というゴールが見つかるまで、これからしばらくは「わたしは何をゴール(仮)にしよう?」と1日3回は自問自答することをおススメします。

ちなみにリッチストラテジーという教材のなかで「ゴール」という概念の重要度はダントツの1位です。要するに、ゴールがないと何もはじまりません。それくらい「何をゴールにするか?」は重要な問題であることを最後に申し添えておきます。

「ゴールが見つかるまでは不安でしょうがない」という状況を、あなたの脳は絶対に放置しません。3日間でも、1週間でも、1か月でも、1年でも、、、見つかるまで続けましょう。

騙されたと思って、まずはやってみてください。「ゴールは見つかる!」と信じる人にしかゴールは見つかりません。それだけは忘れないでください。

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ゴールがイメージできません!

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