ゴールがイメージできません!

わたしが「ゴールとビジョンを描きましょう!」と訴えても、「う~ん、ちょっと難しそうです。」という感想を漏らす人は多いです。

もしかすると、ゴールやビジョンを描くとっかかりのようなものが必要なのかもしれませんね。

ビジョンとは?

ゴールを達成した時に、自分の目から見える周囲の景色が「ビジョン」です。

そこで今回の講義では、ゴールとビジョンを描く時に参考になる「価値観をあぶりだす方法」について紹介します。

あなたが大切にする価値観を明確にすれば、より確度の高いゴールを検討することができるようになるでしょう!

価値観をあぶりだすステップ

今回ご紹介するのは、コーチングの元祖である「ルー・タイス」氏が著書(アファメーション)で紹介している方法です。是非とも参考にしてください。

ルー・タイスとは?

ルータイスとは伝説のコーチといわれる人物です。(2012年没)

世界60ヵ国で延べ3,300万人を超える人々がルー・タイスのコーチングプログラムを受講しました。

また北京オリンピックで8個の金メダルを獲得したマイケル・フェルプス選手のコーチとして知られているマークシューベルト氏もルー・タイスのプログラムを実践しています。

手順1
心臓を手のひらに載せる

目を閉じて、以下の状況を強くイメージしましょう。

あなたの心臓を取り出し、取り出した心臓を手のひらに2分間載せる

その状態で、あなたは自分にこう問いかけてください。

わたしが自分の人生で望むことは何だろう?

例えば、答えはもっと長生きしたい、ということかもしれません。では、もう一度、問いかけてください。

どのような人生をどれだけ長く生きたいのだろう?」と。

POINT①

人生のクオリティも人生の長さも、実はあなたの選択次第だということを、あらためて再確認してみましょう!

手順2
命の危機

命が脅かされる出来事を想像してみましょう。

実際に昨今の日本では、公共機関や商業施設、路上、地下鉄などで、ある日突然無慈悲にも命が奪われる悲痛な事件が多発しています。

POINT②

命が危険にさらされているとき、人間は自分にとって一番大切なものが何か、はっきりと理解します。もちろん、それは自らの命に他なりません。

命にもクオリティーがあります。病に侵されながら命を永らえるのではなく、精神的、肉体的に、健康に生き永らえたいはずです。

そのために、人間は自分が快適に生活できる内的、外的環境をつくりだそうとします。それが、あなたが望む家族生活、社会生活、地域生活の根幹をなしている点に思いを馳せてください。

手順3
痛みを経験する

命の危険に晒されて、実際に痛めつけられる姿を想像してみましょう。

POINT③

痛みを感じると、人間はそれを和らげて取り除くために必死になります。また自らの痛みを経験することが、見ず知らずの人間の立場や人間性をおもんばかる、いいキッカケにもなります。

またルー・タイスは痛みこそが、自由や正義といった、その人間の核となる価値観に目を向けさせると主張しています。

手順4
本当の幸せを検討する

あなたにとって、心の底から幸せを感じるものが何かを考えてみましょう。

POINT④

ルー・タイスはかつてこんなことをいったそうです。

「家族と夕飯の食卓を囲み、子どもたちが安心しきって食事を美味しそうにもりもりと口に運んでいる姿を見ていたときが、この上なく幸せだった」

お金がほしいと主張する人の多くは、お金がない不安に駆られているだけだったりします。本当に幸せを感じるものはお金では買えないものばかりのはずです。(よね?)

あなたが求めているものは一体なんでしょうか?

手順5
厳しい質問を投げかける

じぶん自身に厳しい質問を投げかけてみましょう。

  • わたしはこの人生で何に最も価値を見い出すだろう?
  • 何に対して戦うだろう?
  • 何のためなら命を賭けられるだろう?

あなたにとって重要な事柄を6つ、7つ挙げてみましょう。(例:自由、権利、愛する者、生活、健康、名声、平等、正義 等)

POINT⑤

大人になると自分を叱ってくれる人が少なくなります。しかし今こそ、厳しい質問を自分に投げかける時です。厳しい質問の末に、ようやく本当に大事にする価値観の存在に気づくことができるのです。

手順6
順番をつける&順位付け

手順5で挙げた価値観を、大切なものから順に並べてみましょう。

POINT⑥

重要な価値観は、すべて「重要」なので順位をつけるのが難しいことは理解しています。

しかしそれらを大切な順に並べていくと、何を人生の目標にすべきかハッキリするはずです。

ちなみにルー・タイスの場合は、1番が精神的生活であり、2番は家族(家庭)、3番目が仕事で、4番目が健康、5番目に地域社会だったそうです。

またルー・タイスは、順位を決めるまでに相当の時間がかかったと振り返っています。なぜならば、順位はその時々の環境によって入れ替わる可能性がありますし、それぞれの価値観が他の価値観に影響を与えているからです。

例えば、仕事がうまくいかなければイライラして家族に八つ当たりしてしまいたくもなるかもしれませんし、健康を損なえば精神的な安定を保つことも難しくなるでしょう。

最後に

価値観は人によって異なります。

だからこそ、他人の顔色をうかがっていても一生「わたしにとっての大事な価値観は何か?」という問いに対する答えは出てきません。

自分の価値観と真剣に向き合った経験がない方は(もしくは久しく向き合っていない方)、是非、今回紹介したエクササイズに挑戦してみてください!

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