残尿感

「そんなことはできない」と弱音を吐いてしまう自分を克服するために、「コンフォートゾーンを上げる」ことが重要であり、それこそがコーチングの目的であることはすでに説明しました。

そしてコンフォートゾーンを上げるために、頭の中で常に「ゴール(遠い未来)」、「中継地点(近い将来)」、「今やるべきこと(現在)」を1本の線で結ぶという習慣が有効であることもお伝えしました。

さらに「今やるべきこと(現在)」を実際にやってみること(決断)の重要性についてもお伝えしました。しかし「わたしは決断できないんです。」という人もいるでしょうから、そういう方のためにアドバイスをしておきたいと思います。

今でしょ?

東進ハイスクールの講師だった時に「今でしょ?」のCMで有名になり、それをきっかけにテレビの人気者になった林先生(林修)は、本格的に予備校講師として働く前は、多額の借金(数千万円)をかかえてたくさん遊んでいました。

林先生といえば東京法学部卒ですから、就職しようと思えば就職先にも困らなかったでしょう。しかし林先生としては大学を卒業して就職して・・・・という生活をする前にまだまだやりたいことはたくさんあったのです。

おそらく常識のある大人であれば予備校講師として本格的に働く前の林先生のふるまいみれば、「東京大学を卒業したのに就職もせずに遊びほうけるだけでなく多額の借金を抱えるなんて正気の沙汰じゃない!!」と判断したことでしょう。

しかしそんな林先生にも転機が訪れます。しかし転機といっても何か特別な事件に巻き込まれたというわけではありません。借金を抱えてまで遊んでいた林先生ですが、あるタイミングで「そろそろもう遊ぶのもいいかな。」と考えを改めたのだそうなのです。

考えを改めた林先生は、予備校講師としての活動に精を出しカリスマ講師にまでのぼりつめ、テレビでもおなじみの存在になっているわけですが、もし林先生が東京大学を卒業してそのまま就職していたら「あの時、もっと遊んでいれば・・・・」などと悩み、今の林先生は存在していなかったでしょう。

前提主義の前提条件

わたしも学生の時、「死ぬほど勉強する」ということをやりました。サラリーマンになり「死ぬほど働く」ということをやりましたし、「自己破産する一歩手前まで遊びまくる」という経験もしましたし、「危ない恋愛や性愛」も経験してきました。自分でビジネスをするようになってからはお人よしが祟って「他人に与えすぎて自分が傾きそうになる」という経験もしました。

あなたの年齢や環境にもよりますが、「やり尽くす」ということが非常に重要になります。今のステージで本気を出さなければ、次のステージでも本気を出せないのです。

ひらたくいえば「残尿感(体のなかにおしっこが残っている感覚)」があるとマズいのです。どうマズいのかといえば「どうしてあの時、やり尽くさなかったんだろう・・・」というような後悔が「今本気になること」を妨げてしまうからです。

裏を返せば「もう気が済んだ。これ以上やっても、たかが知れてる」という境地に至ることが「決断主義」に踏み出すための前提条件になっているのです。

「残尿感があるとまずい」というのは、世の摂理(自然の法則)です。残尿感を残さないようにその時々で本気になれば、自然と失敗を含めた経験を重ねて自己形成できるということは覚えておいて損はありません。

わたしの場合、死ぬほど勉強した結果、自分ではたどり着けそうもない秀才に出会うことができました。企業組織の歯車になって文字通り死ぬほど働いたからこそ「サラリーマンはもういいや」という気持ちになったし、同様に「借金はもういいや」、「ダラダラするのももういいや」という気持ちになれたのです。

もしわたしが経験値の低いままサラリーマンをやめていたら、遊び惚けるのをやめていたら、、、、、、「まだやっていないことが、山ほどあるよぉ~」と頭のどこかで考えてしまうだろうし、仮に思い切って決断したとしても、「やっぱりあの決断はまずかったかなぁ・・・」などとウジウジしてしまっていたでしょう。

そして残尿感を抱え続けるような人生を歩むかぎり、後悔によって一度した決断もくつがえりがちなので、決断すること自体にも意味を感じることができなかったでしょう。だからこそ、、、、、、もしあなたが本当にRICHになりたいと願うのであれば、今この瞬間に思い残すことのないように行動する必要があるのです。それが決断主義にもつながります。

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