資本主義の摂理 人間の習性とは?

前回の講義では、お金を稼ぐことは「現金(キャッシュ)を集めること」であり、要するに「スポンサーを募ること」であることを明らかにしました。

残念ながら現代日本は、額に汗して働けばそれだけで報われる時代ではないのです。そこは認めなくてはいけません。

「スポンサーを募る」プロはベンチャー企業の社長や大企業の財務担当、年商10億円以上を何年も継続する中小企業の社長さんたちですが、彼らは「プロ」レベルです。野球で例えるなら『プロ野球レベル』の話です。

しかし「スポンサーを募る」ということを『草野球レベル』でもできるようになるだけで、お金に困る不安から解放されます。目の前の世界が一変します。

インターネットが発達した現代においては、高いITスキルなんてものがなくても簡単に実践できます。一般企業でパソコンを利用できるレベルがあれば技術的には十分です。

しかし「スポンサーを募る」ことを実践しようとする人はほとんどいません。「技術面」の問題というよりは「心理的な問題」が邪魔をするのです。

ズルいでしょ?

「仕事もせずにお金を集めるなんて、なんだかズルい気がする」と抵抗する人は本当に多いです。

おそらく「働くもの食うべからず」というように子どもの頃から教えられているので、「お金がほしいならお金を集めればいい」という発想にモヤモヤしたものを感じてしまうのだと思います。

しかしそのような発想こそが貧乏の元凶になっていることに、ほとんどの人が気づいていないのです。

そもそも、なぜ?仕事もせずにお金を集めることが『ズルい』と感じるのでしょうか?

ズバリ答えは「集めたお金は自分のものだ」と無意識に決めつけてしまっているからです。

集めたお金は自分のものだと勘違いしてしまうと、そのお金を「消費」したり、「貯蓄」するようになります。

そしてお金を集めれば集めるほど「罪悪感」に苦しめられるようになり、ストレスを解消するために異常なほどに「消費」する人も珍しくありません。

もしあなたが経済的に自由になりたいなら、発想をまるっきり変える必要があります。

貧乏の元凶は「集めたお金は自分のものだ」という勘違いなのです。つまりお金から自由になりたいなら「集めたお金は他人から預かっている」ということを徹底的に理解する必要があるのです。

そう。集めたお金はあなたものではないのです。お金を使用する権利を預かっているだけなのです。

ではなぜ?お金を預かるのが「あなた」なのでしょうか?あなたがお金を預かることを正当化する根拠はどこにあるのでしょうか?

あなたが他人さまのお金を預かることを正当化する根拠は、ズバリ「あなたが他の人よりも上手にお金を使えるから」です。

想像してみてください。あなたの目の前に1万円があります。1万円はあなたものです。ですからあなたが使ってもOKです。

しかしもし、、、、もしもですよ?????

「わたしにその1万円をくれたら、あなたが自分でその1万円を使うよりも、あなたはもっといい思いができるとお約束できますよ?」と提案する人がいて、その人の提案をあなたが信じたらどうなるでしょうか?

魅力的な提案してくれたその人に「お金を渡す」のが合理的な判断になると思います。

フェラーリの創業者エンツォは「レースに勝てるマシンを創る」ことを投資家に約束しました。三ツ星シェフなら家庭の食卓では味わえない感動をお客様に約束するでしょう。

つまりわたしが言いたいことは、「お金の使い方が上手であれば、頑張らずとも自然とお金持ちになってしまう」のが資本主義の摂理であり、無意識に「コスパ」(コストパフォーマンス)を追求してしまうのが人間の習性だということです。

一般的には「お金の使い方」というと「節約の話?」と勘違いされやすいのですが、そういう話ではないのです。

次回は「お金の使い方」について、もう少し詳しく解説したいと思います。お楽しみに!